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腎盂腎炎

膀胱炎が引き金になる腎炎


腎盂(じんう)とは、腎臓の腎実質でつくられた尿が集まる場所です。ここに細菌感染が起こることで痛みや悪寒、ふるえなどさまざまな症状がでる病気を腎盂腎炎といいます。片側のみに発症することが多いですが、両側腎に発症する場合もあります。

原因のほとんどは、膀胱炎に関連した細菌感染です。細菌感染が膀胱で起こると、尿管を通じてその感染が腎臓に達してしまいます。そして、腎盂や腎杯で炎症が起こり、腎臓全体に及びます。

通常治療は、抗菌薬が抗生物質が用いられます(2週間程度)。なかなか症状がおさまらない場合や、症状が重い場合は、入院が適応になり、点滴治療を行います。

腎盂腎炎は細かくは「急性腎盂腎炎」「慢性腎盂腎炎」「複雑性腎盂腎炎」の3つの種類に分けられます。下記にてそれぞれの原因や症状、治療法をみていきます。

急性腎盂腎炎

症状

急な発熱(ときに40℃以上の高熱)、ふるえ、悪寒、嘔吐などがあらわれます。また、感染した側の背中や腰に痛みがあります。このときの痛み方は、ずっと痛い場合もあれば叩くと痛む場合などがあります。また、膀胱炎もよく併発し、頻尿や排尿時の痛みを伴います。尿は白く濁っていることが特徴です。

治療

主に抗菌薬で治療します。これにより、原因菌を取り除けば効果があらわれます。小児においては、再感染予防のために長期間の抗菌薬の投与が行われます。適切な治療を行えば、症状が長引くこともなく、治癒していきます。ただ、再発を繰り返すと、慢性化することもあります。再発を予防するには十分に水分をとることです。そうすることによって多量の尿を確保でき、菌を流しだすことができます。

慢性腎盂腎炎

症状

慢性腎盂腎炎は、急性腎盂腎炎が長引き、慢性化したものです。多くの場合、原因はほかの病気が隠れています。慢性の腎盂腎炎は無症状であることもありますが、急性腎盂腎炎のような症状が起こることがあります。高血圧や貧血、尿毒症に起因した症状がみられることもあります。

治療

病気のなりはじめ、症状が激しい急性期には抗菌薬が使用されますが、原因になっているほかの病気の治療及び腎機能低下がすすまないような治療が中心です。これは、長い間慢性腎盂腎炎が続くと、腎不全に進行することがあるからです。尿路の通過障害、感染性結石、重度の膀胱尿管逆流減少などが原因であれば、外科手術を行うことがあります。

複雑性腎盂腎炎

原因・症状

複雑性腎盂腎炎は、なんらかの病気によって尿の流れが悪くなってしまうことにより、細菌が感染して起こる病気です。原因となる代表的なモノとしては、結石や多発性のう胞腎、痛風腎、糖尿病性腎症、自己免疫疾患、腫瘍などがあります。ほとんどが膀胱が細菌感染し、それが尿道を通して腎盂にうつります。

複雑性腎盂腎炎の症状としては、頻尿や尿が残っているかんじ、排尿時の痛みなどがあります。尿の色は白っぽいのが特徴です。血尿があるときもあります。

治療

治療には、抗菌薬や尿路の消毒を行います。適切な治療を行えば症状が改善されますが、なかには長引いて慢性化する、あいるは再発繰り返してしまうことがあります。

再発予防には、水分を十分にとることです。こうすることにより、多量の尿がでて、細菌を流しやすくなります。また、尿をがまんしないようにしてください。

妊娠時のリスク

妊娠時の妊婦は、腎盂腎炎のリスクが高まります。これは、妊娠中に子宮が大きくなって尿管を圧迫し、尿の流れが悪くなって、細菌感染のリスクが高まるからです。また、尿を膀胱へ押し流す筋肉の力も弱くなるため、尿が逆流してしまうリスクも高くなります。これらの理由により、妊婦は腎盂腎炎にかかりやすい理由です。

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